大震災 / 展示設備の状況
3階 特別展示室1
神戸市立博物館の展示設備は、古代から現代までの神戸の歴史を紹介する「常設展示室」と、期間限定の特別展・企画展示を行う「特別展示室1・2」「南蛮美術館室」「ギャラリー」からなる。
木製・紙製の資料を多く扱う当館の性質上、展示は強固なガラスケースを用いる場合が多い。今回の震災ではこのガラスケースがらみの被害が多発することになった。あるケースでは天井の照明を覆うためのルーバーが落下し、またあるものはそれ自体が転倒し、資料を損壊した。ただ、固定型のケースでの被害は比較的すくなく抑えられた。
※解説文末尾の6桁の数字は撮影日時。
特別展示室1/震災前の状況
写真は転倒したケース。一見固定ケースのように見えるが、可動のもの。現在は同じケースが配置されたが、壁にボルトで固定されている。94年の撮影。
特別展示室1/可動ケースの倒壊
3階の特別展示室1では、震災当時展示などは一切行われておらず、空の可動ケースが仮置きされているだけであった。その中で、この展示室に常備されている大型の可動ケース2台のうち1台が転倒し、のぞきケースに激突、大破した。950121
特別展示室1/可動4面ケースの移動跡
小型の4面ガラス型のケースで転倒するものはなかったが、写真のように激しく床の上をすべり動いていた事がわかる。950119
特別展示室1/常設展示資料の余震対策
余震でさらなる被害を防ぐため、資料の移動保管が行われたが、ここの固定ガラスケースは最も安全な場所と考えられ、一時保管場所とされた時期があった。950122