大震災 / 展示設備の状況
1階 常設展示室1(近世)
神戸市立博物館の展示設備は、古代から現代までの神戸の歴史を紹介する「常設展示室」と、期間限定の特別展・企画展示を行う「特別展示室1・2」「南蛮美術館室」「ギャラリー」からなる。
木製・紙製の資料を多く扱う当館の性質上、展示は強固なガラスケースを用いる場合が多い。今回の震災ではこのガラスケースがらみの被害が多発することになった。あるケースでは天井の照明を覆うためのルーバーが落下し、またあるものはそれ自体が転倒し、資料を損壊した。ただ、固定型のケースでの被害は比較的すくなく抑えられた。
※解説文末尾の6桁の数字は撮影日時。
常設展示室1/海運と商業(1)のコーナーの被害状況
照明用ルーバー落下による被害。950121
常設展示室1/可動ケースの転倒による被害
「対外関係」と題された常設用台形型ケース内の斜面台に長崎版画の《唐船荷揚之図》《阿蘭陀船入津図》とケンペル『日本史』が展示されていた。長崎版画2点は、マッティングされて斜面台に展示。下は倒れた絵馬のケースの天井部。割れたガラスの下部に絵馬のケースにはさまれてガラスにあたったテーマスタンドの上部が見える。長崎版画にガラス破片による被害。写真上950119、写真下950125
常設展示室1/洋学のコーナーの被害状況
照明用ルーバーの落下。資料には被害がなかった。950119
常設展示室1/望遠鏡の展示ケース
望遠鏡をささえていた支持の展示用具が倒れている。950125
常設展示室1/望遠鏡の展示ケース
階段状の展示台から望遠鏡が下の段に落ちている。1点金具がとれたが修復可能。950125